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Project Talk

言葉、文化、商習慣の交差点に立って
海外企業の挑戦をチームで支える

海外企業が日本で事業を始める際には、言語の違いだけでなく、商習慣や法規制の理解など、さまざまなハードルがあります。 「海外企業の日本進出サポート」は、そうした課題に寄り添い、通訳を超えたビジネス面の支援を行う取り組みです。 文化や考え方の違いを受け止め、対話を通じて課題を整理し、海外企業の挑戦を私たちチームで支えています。

 

この取り組みを共に進めているパートナーである「合同会社げんてん」代表のラージンガー・マルセル氏と当事務所代表の安永麻実子が、活動の背景や価値観、チームで支える意義について語りました。

みなとみらい

お互いの得意なビジネススキルが違うからこそ
上手く連携できそうだなと感じました(安永)

安永麻実子(以下 安永):

きっかけは、私たちの共通の知り合いが日本進出を計画している海外企業とつながっていて、日本でのビジネスをサポートしてくれる人を探しているということで、私たちに声がかかりました。

 

ラージンガー・マルセル(以下 マルセル):

そうですね。ただ当時は私も複数のプロジェクトを抱えていて、一人で引き受けるのは難しいと感じていました。そこで、その知人に「やるなら信頼できる人(安永さん)と二人で取り組みたい」と伝えたところ、安永さんのことも知っているので、「それなら安心だ」とOKしてくれたんです。 それで私から安永さんに改めて連絡してお互いの仕事の状況やこの案件に対する考えを話し合いましたよね。

 

安永:

はい、そこでお互いの方向性が一致して、「じゃあ一緒にチームを組んでやってみよう」という話になりました。

 

マルセル:

私は英語が得意で、日本語ももちろん話せるけれど、契約書のようなビジネス文書を読むとなると、安永さんの専門性が頼りになる。今回の案件はスポーツエンターテインメントなんですけど、私たちはエンタメ業界の専門ではないので、正直不安もあったんですけど、お互いの強みを活かして補い合いながらやっていけば、このプロジェクトを進めていけるなと思いました。

 

安永:

そうですね。業界としては初めてのジャンルだけど、お互い得意なビジネススキルが違うからこそ、上手く連携できそうだなと感じました。役割分担もしやすいですしね。

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クライアントが求めているのは「アドバイス」よりも
「つながり」や「信頼」なんです(マルセル)

マルセル:

今回のクライアントは、日本での取引先はすでに決まっていたんですが、次のステップに進むうえで、日本特有のビジネス習慣や関係構築の仕方がわからないという状況でした。

例えば、日本って「根回し」がとても大事だったりしますよね。現地パートナーとのやり取りも欠かせない。言葉も文化も違うから、同じ言葉でも伝わり方が違ったり、悪気がなくても失礼に感じられる表現もある。そういう部分を「こう言い換えるといいですよ」とか、ギャップを埋めるのが私たちの役割です。

 

安永:

あと、お互いが重視していることが理解できていないと意思疎通が止まってしまう。私たちは、そこに第三者として入って「今ここが止まってますよ」「これについて返答が必要ですよ」といわば言葉と情報の交通整理する役割を担っています。 クライアントにとっても、私たちが間に入ったことによってようやく話が動き出したと感じてもらえるので、そこが私たちが提供している一番の価値だと思っています。

 

マルセル:

クライアントが求めているのは「アドバイス」よりも「つながり」や「信頼」なんです。だから私は、いわゆるビジネスコンサルタントというより、実際にはファシリテーターだと思います。

そういうと難しく聞こえちゃうので、普段は「コンサルです」って言ってますが(笑)

 

安永:

私も中小企業診断士ではあるけれど、今回に関してはそのスキルよりも、過去のビジネス経験や海外とのやり取りの中で培ってきた感覚が活きていると感じます。書類の意味や文化的なズレを言葉で整理して行き違いをなくしていく。コミュニケーションマネージャーのような立場ですね。

私たちのこの仕事って、名前のない仕事(役割)なんですよね。

パートナーとしてのお互いについて

マルセル:

安永さんは、プロフェッショナルとして本当に信頼できる存在です。私が曖昧にしてしまっているところや、手が回らない部分があっても、常にきちんと準備を整えてプロジェクトに臨んでくれる。その姿勢にはいつも感心していますし、尊敬していますね。

それから、物事の本質を見抜いて整理し、戦略的に進めていけるところも大きな強みだと思います。

 

安永:

私はどちらかというとディテールに入り込みがちなんですが、マルセルさんは大局的な考えで、俯瞰的な視点からアドバイスしてくれるんです。

私が一つのことにこだわって視野が狭くなっているときも、「こういう角度から見てみたら?」と気づかせてくれる。そのバランス感覚が本当にありがたいです。

言語力もすばらしく、英語も日本語も完璧に使いこなせるし、今回は使っていませんがドイツ語も話せる。どんな話題でもきちんと受け止め、必要な知識を踏まえて返してくれるので、とても安心してやり取りができます。「わかってもらえている」と感じられる信頼感があります。それはマルセルさんの経験と知識の積み重ねがあるからこそだと思います。

マルセル:

だそうです(笑)

Project Talk
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これからについて―

安永:

今回マルセルさんとご一緒できたのは、本当にラッキーだったと思っています。こういう海外企業の日本進出支援の仕事って興味はあっても一人ではなかなか実現が難しい。でも、マルセルさんというパートナーがいたからこそ形にできたんですよね。

できれば、今後もこうした仕事を継続して取り組んでいけたらと思っています。

マルセル:

私も最初は不安がありましたけど、自然な流れで始まったこのプロジェクトで、信頼できるパートナーとチームを組めば乗り越えられることが多いと実感しました。一人では限界がありますが、それぞれの強みを持ち寄れば自分の学びにもなるし、何より楽しいですよね。

私たちが提供しているのは「モノ」ではなく「サービス」。最終的には信頼がすべてだと思っています。

その信頼を積み重ねて、顔を知らなくても任せてもらえるような体制やブランドを築いていけたらと考えています。

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